東京のスペシャルティコーヒーショップ10選

「Supreme」というスケートブランドがある。スケートカルチャーを通ってきたこともあって、洋服はそうでもないが、グッズ類やコラボ物は今でも少し気にかけてたりする。直訳すると「最高」や「至高」という意味。なかなか攻めた名前だ。


家でもキャンプでも、コーヒーをよく飲んでいるが、もちろん店というこだわり抜かれた空間の中で飲むのも好きだったりする。今回は東京で手軽にスペシャルティコーヒー、とりわけシングルオリジンを味わえる、そんな「Supreme」な店をホットコーヒーとアイスコーヒーに分けて紹介。


_シングルオリジンとは

まずはスペシャルティコーヒーについては、コーヒー豆とPORLEXのハンドミル の記事でも紹介しているが、全てにおいて高いクオリティが担保されたコーヒー豆ということ。


ではシングルオリジンとは何か。単一産地というのが直訳だがまさにその通りで、国名ではなく、農園名、さらには生産者名で流通するコーヒー豆のこと。つまり国名で販売されているものは、様々な農園で摘まれた豆が混ざったものな訳だ。シングルオリジンはどうしてもロットが少なくなるから価格としては高くなってしまう傾向にある。


コーヒーにハマってからは、より細分化された味を体験すべく、このシングルオリジンを求めるように。店によっては独自のブレンドで提供している店もあるが、シングルオリジンの豆をそのまま味わえる店を探して回っている。意外と無いから辿り着く喜びもあったりする。


_東京のコーヒーショップ10選 

  CONTENTS


<HOT COFFEE>

・PADDLERS COFFEE (幡ヶ谷)

・Little Nap COFFEE STAND (代々木八幡)

・FUGLEN TOKYO (代々木公園)

・ONIBUS COFFEE (中目黒)

・artless craft tea & coffee (中目黒)


<ICE COFFEE>

・THE LOCAL (渋谷)

・ABOUT LIFE COFFEE BREWERS (渋谷)

・EIGHT COFFEE(青山一丁目)

・Little Darling COFFEE ROASTERS(青山一丁目)

・COFFEE SUPREME TOKYO(代々木公園)


|PADDLERS COFFEE 

     パドラーズコーヒー(幡ヶ谷)

幡ヶ谷駅から徒歩4分、代々木上原駅から徒歩8分の完成な住宅街にあるパドラーズコーヒー。サードウェーブコーヒーの本丸STUMPTOWN COFFEE ROASTERSの豆を取り扱っているコーヒー好き垂涎の店だ。店の前に大きな木があり、その下のウッドデッキ席も天気のいい日なんかはおすすめだ。

注文したのはTODAY'S COFFEE(¥500)。この日はグアテマラの豆。抽出方法はフレンチプレス。程よい酸味とコクがあり、バランスの取れた印象で、酸味が苦手な人にもすんなり受け入れられそうな味わいだ。

|Little Nap COFFEE STAND 

   リトルナップコーヒースタンド(代々木八幡)

代々木八幡駅から徒歩5分程度、子供たちが遊ぶ公園と線路の間にあるコーヒースタンド、リトルナップコーヒー。富ヶ谷にロースターズの店舗も構えるだけあって、自家焙煎の豆がウリ。場所柄外国人のお客さんも多く、店内用カップで店外のガードレールに座って飲んでいたりする。

頼んだのはDRIP COFFEE (¥450)。豆はエチオピアのモノを。ペーパードリップで抽出されたコーヒーは少し濃いめにも感じた。朝一に飲むにはちょうど良いスッキリした味わいだ。ほんのり苦味もある印象。

|FUGLEN TOKYO 

    フグレン トウキョウ(代々木公園)

代々木公園駅から徒歩5分、カフェや飲食店が多い立地にあるフグレントウキョウ。浅草や登戸にも店舗を構えるノルウェー・オスロから始まった店だ。古民家を改装したこの店はなんとも落ち着く居心地の良さがある。内装も家具含めて北欧テイストで統一していて洗練されている。店外にはベンチとサイドテーブルがあり、人が集まりたくなりそうな要素が詰まっている。

ここでの注文もToday's Coffee (¥370)。基本的にどの店でもあれば必ず頼むのが本日のコーヒーだ。エアロプレスで抽出されたケニアの豆は、酸味強めでフルーティな味わい。コーヒーが果実であることを再認識させてくれる一杯。

|ONIBUS COFFEE 

   オニバスコーヒー(中目黒)

中目黒駅から徒歩2分と駅近の好立地にあるオニバスコーヒー。すぐ隣に生活感のある長閑な公園もあり、ゆったりした時間が流れるスタンドだ。扉もなくカウンターで注文するスタイルで、店員さんは気さくに話しかけてくれる。大きくて混み合う店ではなかなか取れないこのコミュニケーションもなんかいい。

頼んだのはHand Drip (¥539)。グアテマラの豆は、ほんのりある酸味とナッツのような香ばしさがあった印象。大きめのマグで他よりも量が多い気もした。ペーパードリップの抽出方法でしっかりとパンチのある味わいだ。

|artless craft tea & coffee 

   アートレス クラフト ティーアンドコーヒー(中目黒)

中目黒駅から徒歩7分、高架下にあるアートレスクラフト。デザインエージェンシーartlessが運営するだけあって店構え、コンセプトが洒落てる。日本茶も提供するこの店はカウンターに茶釜や茶器があり、日本の侘び寂びを感じられる空間だ。店内の音楽も癒される、落ち着く印象でいい意味で眠くなる。

日本茶にも魅かれながら注文したDrip(¥850)。これまで経験の無いタンザニアの豆。他と比べると少し値段は高い。果実としてのフルーティさと黒蜜のような香ばしくも甘みのある印象的な味わいだ。いわゆるクセになる味だ。

|THE LOCAL 

      ザ ローカル(渋谷)

渋谷駅から徒歩10分、宮益坂上交差点付近の青山通り沿いにあるザ・ローカル。店名にもあるように、シングルオリジンの豆を日本の様々な地方で焙煎したものを味わえる。ライトロースト、ダークローストを全8種類から選べ、アプリ注文でTO GOもできる。オフィス街だけあって、今の潮流にも合っている。

ということで和歌山のお店で焙煎されたルワンダのHAND DRIP (¥550)を。ライトローストってこともあって、パンチのある酸味が特徴的。酸味が苦手な人はやめた方がいいくらい。もはやフレーバーティーのような爽やかさが夏にはいい。

| ABOUT LIFE COFFEE BREWERS 

   アバウトライフコーヒーブリュワーズ(渋谷)

こちらも渋谷駅から徒歩10分程度、道玄坂上にあるアバウトライフコーヒー。オーナーは目黒のONIBUS COFFEEの飯尾氏で、都内複数の店舗とのブレンドシップロースターの豆を使っている、まさに東京のコーヒーシーンを牽引するような存在だ。アパレルやお菓子もこだわってるのがまたいい。

頼んだのはFILTER COFFEE(¥389)。この日はホンジュラス、グアテマラのブレンド。事前にドリップしたもので、注文してから10秒くらいで受け取れる。オフィス街のスタンドではスピードも確かに重要だ。味は爽やかな酸味がある印象。

| EIGHT COFFEE 

   エイトコーヒー(青山一丁目)

青山一丁目駅から徒歩5分、神宮外苑ほど近く、青山通り沿いの路地を入ったところにあるエイトコーヒー。店内は木を基調とし、長いベンチとスタンディングテーブルがあるだけのミニマルなつくり。落ち着きのある大人の隠れ家ってところ。見た目とは裏腹に打ち込み系の音楽が割と大音量で流れてるのもグッとくる。

ペーパードリップで淹れたDRIP COFFEE (¥400)を注文。強すぎないほんのりした酸味あって、苦味も強くないけど芯がある。スポーツドリンクくらいゴクゴク飲めるような、バランスのいい味わい。万人受けするコーヒーだ

| Little Darling COFFEE ROASTERS 

   リトルダーリン コーヒーロースターズ(青山一丁目)

青山一丁目駅から徒歩5分、SHARE GREENの中にあるリトルダーリンコーヒー。倉庫を改装した店舗は、東京であることを忘れるくらいの圧巻の広さ。PROBATの焙煎機が入口横に鎮座する。すぐ横にSOLSO PARKという植物専門店もあり、突如現れた都会のオアシスのようだ。

ここでの注文はCOLD BREW (¥460)。口に入れた瞬間酸味は強めで、少しツンと来るのに余韻に少し苦味が残って面白い味わいだ。自分としては、昼食後なんかにこういう酸味と苦味をちゃんと味わえるコーヒーを飲みたい。

| COFFEE SUPREME TOKYO

   コーヒー スプリーム トウキョウ(代々木公園)

10選の最後は代々木公園駅から徒歩7分、いわゆる奥渋に位置するコーヒースプリーム。ネーミングは少し混乱するが、ニュージーランド発のコーヒーロースターの店だ。奥渋のイメージハマる、落ち着いた印象×ちょっとした遊び心といったところ。ブランドやアーティストとのコラボグッズなんかも販売している。

FILTER COFFEE(¥517)を注文。ほとんど苦味がなく、穏やかな酸味が特徴的。鼻に抜けるフルーティな香りが心地よく、酸味が苦手な人でも飲みやすいだろう。紙ストローのカラーリングなんかも凝っていて、個人的には好きだ。

紹介した10店舗はシングルオリジンが味わえるだけではなく、空間としても自分の好みに合うところだった。いくつもある訳ではない「Supreme」な店。店のコンセプトやフィロソフィーみたいなものは千差万別でやっぱり面白い。これからも見つけたらまた紹介していきたい。