フレンチプレスでの美味しいコーヒーの入れ方。初心者でも簡単なbudum(ボダム)
1900年代始め、紙フィルターを使わずに誰でも簡単に抽出できる方法が生まれた。それがこのフレンチプレス。名前の通り、その原型であるコーヒープレスはフランスで生まれたというわけだ。今回はそんな画期的な方法であるフレンチプレスと、イタリアで特許を取得した後に、ヨーロッパで普及するきっかけとなったデンマークのブランドbudum(ボダム)の器具BRAZILを使ったコーヒーの抽出方法について。
_フレンチプレスについて
CONTENTS
・フレンチプレスのメリット/デメリット
・フレンチプレスでのコーヒーの入れ方
| フレンチプレスのメリット/デメリット
100年以上の歴史があると言われているフレンチプレスという手法。そのメリットは「誰でも簡単に、豆の味をダイレクトに感じられるコーヒーが淹れられる」ということ。まずは誰でも簡単に淹れられる理由について。このフレンチプレスは他の手法に比べると、手順が少なく、いわゆるコツが無い。それはつまり経験や技術による差が出にくいということ。もちろん豆と湯の量による味の差は出てくるが、以前紹介したエアロプレス同様に、初心者でも自宅で簡単にプロが淹れるコーヒーに近づくことができる。
もうひとつのメリットは、「豆の味をダイレクトに感じることができる」こと。コーヒーの抽出において、ペーパーフィルターを一切使用しない方法は少ない。そのひとつがこのフレンチプレスだ。金属のプランジャーを押し下げることで抽出していく。紙で濾すことがないので、挽いた豆の味わいが全てそのままコーヒーになる。もちろんコーヒーオイルも抽出後のコーヒーにはしっかりと浮く。こだわりのスペシャルティコーヒーの豆なんかにはやっぱり向いている抽出方法だ。
次にデメリットについて。正直なところ自分が感じるデメリットはそこまで無いが、好みが分かれる点が1つある。それがメリットでも触れた「ダイレクトな味わい」というところ。つまりコーヒー豆の味が良くも悪くも全てそのまま出るということだ。そこまで大きな味は飲み比べないとわかりづらいが、見た目でもわかるのが①抽出後のコーヒーが少し濁っていること②飲み終わりに細かく凝縮されたコーヒー豆が残ることだ。
人によっては、キレイに澄んだコーヒーを飲みたい人もいるだろう。そんな人には、以前紹介したペーパードリップや、エアロプレスのペーパーフィルターを使った抽出がおすすめ。自分は豆の個性やコーヒーオイル、さらには最後に残るエスプレッソのような濃いコーヒーも楽しみたいから、このフレンチプレスは非の打ちどころがない。紅茶の抽出方法としてもメジャーだから、使い道としても複数あるのは魅力的だ。
| フレンチプレスでのコーヒーの入れ方
1..温めたポットにコーヒー豆とお湯を入れる
まずは、器具をお湯で温める。これはどの器具でも必要になる準備だ
そこへ、中挽きの豆(約20g)を入れ、お湯(300cc)を注いでいく。豆に関しては、細かく挽きすぎると、金属性のプランジャーが目詰まりを起こしてしまうことがあるため注意が必要だ。抽出後のプランジャーは写真のようにコーヒー粉が付着するが、細か過ぎると抽出したコーヒーにも粉が入ってしまう。
2.4分蒸らす
豆と湯を入れた後はプランジャーをセットして、4分間蒸らしていく。このbudumのBRAZILであれば、プランジャーをセットしてちょうど入れた湯の表面に当たるくらいが300ccの量。つまりスケールすら必要ないということだ。勢いよく湯を入れることで、ある程度ポットの中で豆も混ざるので、あとで混ぜる必要もない。入れて待つ、ただそれだけだ。
3.プランジャーを押し下げて抽出
4分経てばいよいよ抽出。プランジャーのつまみを一定の速度で、3〜5秒かけて押し下げて濾していく。これも力を入れず、押せるスピードでただ押せばいいだけで、特にコツは必要ない。最後まで押し切れば、あとは注ぐだけ。約2杯分の量が抽出できるので、2杯目のカップには先述した細かいコーヒー豆が残り、少し濃い味わいとなる。これでダイレクトな豆の味わいを楽しめるコーヒーが完成する。実に簡単だ。
フレンチプレスの価格はだいたい350mlのもので¥3,000〜というのが相場だ。洗って繰り返し使うこともできるし、ペーパーフィルターも使わないから買い足す必要もない。このくらいのサイズであれば、アウトドアで使うこともできる。本当に簡単でただ待つだけでコーヒー専門店の同じような味わいを楽しめる。紅茶用にすでに家にある人もいるだろう。そんな人もコーヒーの抽出器具として改めて試してみてもらいたい。ペーパーフィルターで抽出したものと飲み比べてみるのも楽しいだろう。フレンチプレスを知ることでコーヒーの楽しみの幅は間違いなく広がる。
ペーパードリップとエアロプレスでの抽出方法に関しては、別記事で書いているので興味があれば是非。